昨日のインスペクションは、一般論としてのお話。
でも、木造にはいろんな木造がある。
例えば、今建てられている木造住宅は一般的には在来工法と言われる建て方。
でも、古民家は伝統工法と呼ばれる建て方で建てられています。
何が違うのか… 太い柱、太くて曲がりくねった梁は、
今の在来工法の建物ではほとんど見られませんし、
壁が少なく、襖や障子を開け放つと大空間になるような間取りも在来工法にはあまりない。
逆に、 コンクリートの基礎は古民家にはありませんし、古民家に比べると多くの壁で仕切られ、
自分の部屋のプライバシーがちゃんと確保されているのが在来工法です。
また、隙間風が少なく、 気密や断熱の性能が格段にUPしているのも在来工法の特徴だと言えます。
柱や梁の木の組み方だって、 在来工法と伝統工法ではまったく違います。
少し考えるだけでいろいろ出てくるこの違い。
単純に、同じ目で見ていいのでしょうか?
在来工法には在来工法の、伝統工法には伝統工法の、 見方があって然るべきのはずですよね。
そんな古民家ためのインスペクションを私たちの団体では行っています。
具体的には、 古民家鑑定、古民家床下診断、伝統耐震診断の三つの診断を実施し、
その古民家の現在のコンディションを把握します。
長い時間、住民の方の生活を支えてきた古民家なので、
まったくどこも悪くない…ということはほとんどありません。
まずは、今どこが傷んでいて、どこを直さないといけないかを 把握することからはじめ、
長く使うためのメンテナンスのためにも、 古民家インスペクションはとても有効な手段です。
お問い合わせは、こちら のお問合せフォームか、地域の古民家再生協会 まで。
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