勤めていた事務所が心斎橋にあったため、
この建物は毎日のように眺め、毎日のように利用していた。
だから、懐かしい。
だから、建替えが決まった時、ちょっと落胆した。
とはいえ、このヴォーリズ建築に深い思い入れがあるかというとそうでもない。
ただ普通に、この建物は好きだったし、ディテールには感心したし、
今はこんなのなかなか難しいだろうな…と、
若かった私でも理解できるほどのディテールが内外にたくさん散りばめられていた。
ずっと休館していたが、
9月20日にオープンするらしい。
まだ、中は見れないようだが、外は ↓ こんな感じ。
低層階の昔の外観は残されたようだ。
でも、気のせいか、ちょっと違う気がする。
白い部分がきれいになったのかな?
よくわからないが、とにかく昔よりも少し硬い印象を受けた。
単なる私の思い過ごしかも知れません。
また、高層階の壁の幾何学模様は、随所に使われたモチーフなんでしょうけど、
ちょっとやり過ぎ、細かすぎなんじゃないかな…と思ったり。
通り過ぎてみただけですが、そんな印象を受けました。
ヴォーリズの大丸と村野さんのそごうの並んだ風景をずっと見てきた古い人間にとっては、
並んで見える二つの建物に、やっぱりヴォーリズが勝ってるね…とか、
村野さんの方がすっきりしていて好きだ
…とかの会話が交わされた過去の記憶を持っているので、
こうなると、益々、
となりの建物は昔の村野さんの外観のままでよかったのにな…と、
建築をかじった人間として、
心斎橋を昔から知る人間として、
心斎橋に長年通った少しばかり愛着のある人間としては、
そんな風に思ったりしているわけです。
コメントをお書きください