趣向を凝らす…というのはもちろん大切なことで、
建築を考えていく上では、つい独自の趣向を凝らしたくなるものですが、
そこに謙虚さが欠けてしまうと独りよがりのものになってしまいます。
建築によってバランスに差があるかもしれませんが、
私がお手伝いさせていただく建築の場合、主役は人間であること多く、
舞台装置としての建築にいろんなエレメントが組み合わされて空間が出来上がります。
とくにお茶室の場合などは、
趣向を凝らした亭主の道具組みがその席の意味や亭主の考え方、季節感を豊かに表現し、
空間に色どりを添えることになります。
そこでは建築の行き過ぎた趣向は邪魔にしかなりません。
たくさんの先達の言葉を思い返し、
ときどき自戒のための復習をすることも大切だと感じています。
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