この台所の奥は、お母さんの寝室。
料理好きなお母さんが、それが一番便利がいいから……と。
そして、その更に奥には、
いつも囲まれていたいから……と、
壁一面に本が並ぶ、間口は狭いけど天井は高い本のための部屋。
そう、お母さんの寝室は、台所と本の部屋としか繋がっていないんです。
普通……という言葉で済ませてしまう便利さとはかけ離れた、
お母さんによる、お母さんのための、お母さんが便利だと思うプランです。
ご自分のライフスタイルと新しいお家での新しい生活がちゃんとリンクし、
頭の中でしっかりと描けていたんだと思います。
……と言いながらも、
ご要望はぶつけるけど、「私には、いいのか悪いのかわからないから…」と、
こっちの考えを際限なく引き出そうとするスタンスと
それを受け入れるだけの懐の大きさは、完璧以外の何物でもありません。
このお母さんによって引き出された数々のプランニングは、
やがて一つに収束し、
お母さんにとってとても満足がいく、
普通……という物差しで測ることのできない結果にたどり着きました。
感謝。
普通って何?
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