そして、もうひとつ、この家の特徴は、
長いスロープのアプローチ。
足の調子が気になるお母さんにとって、段差が最大の敵……と、
前面道路との段差を長いスロープで解消する案を提案したんだけど、
これをご提案したら、なぜか即刻却下。
長いスロープに違和感があったのかな…?
などと考えてみたけど、
提案には自信があっただけに、
正直、なぜ却下されたのか、意味が分からなかった。
スロープが却下された以上は階段にするしかないんだけど、
中のプランを考えたときには、
こういう細長い敷地は、
奥行き方向の真ん中ぐらいから建物に入らないと、
廊下が増えて無駄だらけになるので、
長いアプローチをそのまま残して、
途中に階段があるっていうことにしかならないんですよね。
どう考えても。
とはいえ、却下されちゃったから、
スロープ案に後ろ髪をひかれながら、
仕方なく階段案を考え始めたところに、
帰って御子息と相談したら、
「スロープ案がいい!」ということになった……というご連絡が届いて、
スロープ案が復活。
こうして採用された長いスロープのアプローチがあって、
それが中のこだわりのプランと共鳴してはじめて、
この建物の良さが引き立ってきます。
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