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白いクロスの幻想…

 

クロスですが、どうしますか?

 

 

物件にもよるし、

 

大事な部分にクロスがある時は、

 

そこだけはまずはこちらで選ぶことを最初にお伝えしますが、

 

特に、プライベートルームなどの場合には、

 

まずは尋ねてみることが多いです。

 

 

サンプル帳をお渡しして、お好みのものを選んで戴いてもいいし、

 

サンプル帳のたくさんの中から選んで戴くのは大変なんで、

 

こちらである程度候補を選んで、その中から選んで頂くという方法もありますし、

 

もちろんお任せいただけるなら責任をもって選びますが…と。

 

 

こうお伝えすると、意中のものがある方以外は、

 

まずは選んで下さい…と言われることが多いです。

 

でも、

 

あとから不安になって来るのか、

 

全く無個性な真っ白なクロスに変更したい……と言われる方が少なからずおられます。

 

 

よく考えたら、ちょっと濃いような気がしたので…とか、

 

やっぱり無難な白の方がいいかな…と言うのが理由。

 

 

無難な白。この幻想が大敵です。

 

 

折角新しいお部屋になのに、

 

なんでそう無個性に走るのかな?

 

無難ってなに?

 

正直悲しくなります。

 

 

私は、白っぽい色を選ぶことはありますが、いわゆる白をほとんど選びません。

 

まぁ、白にもたくさんあるから、

 

どこまでが白でどこまでが白じゃないか…ってすごく難しいんですが…

 

 

それでも、

 

例えば、私が選んだクロスでの打ち合わせで、

 

ちょっと濃くないですか?…って最初は不安になる方でも、

 

ご説明して、納得してもらって、貼ってしまえば、

 

選んでもらったクロスにしてよかったと言っていただける事がほとんどです。

 

 

白が悪いって言ってるんじゃないですよ。 

 

でもね、誤解を怖れずに言いますが、

 

白のクロスで悩んでる方って、

 

結構、どうでもいいもので悩んでることが多いんですよ。

 

 

どっち貼っても、ほとんど変わらないですよって、

 

サンプル帳を真剣な顔で睨みつけてるお施主さんにお声がけすることが多いんですが、

 

そんな状態の時には、なかなか私の声は届きません。

 

 

サンプル帳を食い入るように凝視し、

 

見た目にほとんど差がない二つのクロスを見比べて、

 

さぁどっちがいいかなって考えたって、

 

そりゃあ、悩みますよね。

 

 

よく考えてみて下さい。

 

壁に張ったクロスをそんなに近くで凝視することってないですよね?

 

だったら、最初の一瞬の印象の方がよほど大切だと思いませんか?

 

 

それに、

 

凝視すればするほど、わからなくなっちゃうんじゃないでしょうか?

 

 

最初のその一瞬をスルーして、滑稽なぐらいに、

 

どっちを選んでもほとんど変わらないクロスを比較して、

 

こっちかな?こっちかな?って、必死になって選んでるんですよ。

 

 

センスが悪いと思われるのがいやなのかな?

 

 

もしあなたのセンスがとっても良かったとしても、

 

その素敵なセンスは、

 

白ではほとんど伝わりません。

  

 

自分の家なんだから、

 

自分の部屋なんだから、

 

自分が気に入ったんなら、 

 

センスが悪いって思われたっていいじゃないですか?

 

 

自分の個性ってものを、

 

もう少し信じて、表現してもいいと思いますよ。

 

 

折角の機会なのに、もったいないなぁ……って。

 

思っちゃいます。

 

  

白は、個性を表現する色ではなくて、

 

抽象化する時に選ぶ色ですから。

 

 

だからね、賃貸住宅とか建売住宅は白なんですよ。

 

住む人が決まってないから。

 

 

あ、白にすることに確固たる信念または理由をお持ちなら、

 

それは、尊重しますよ。

 

 

白がだめだと思ってる訳ではありませんから。

 

 

選び方の問題で、

 

どうせなら「白がいい!」で決めて欲しい。

 

「白でいい。」…っていう選び方は、空間がかわいそうかなって。

 

 

こういうことが増えているので、

 

塗り壁などのクロス以外の材料をお勧めするケースがますます増えてきています。

 

 

なぜだかわかりませんが、塗り壁だと、

 

あんまり、「白」「白」って言わない方が結構多いんですよね。

 

 

 不思議です……。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ありがとうございました。