一口にお茶室の設計…といっても、
それに関わるいろんな要素や使いかたを考えると大変複雑になり、そう単純な話ではありません。
茶室を建築の分野から見ると、
その独自性から、非常にコンセプチュアルなものにとらえらていて、
使い勝手や機能性から生まれた形やその意味が軽視されがちです。
しかし、その機能が比較的限定されている小間のお茶室を建てる場合でさえ、
廻りの諸室との関りや人の動線をきちんと考えておかないと使えるものにはなりません。
母屋にある和室を稽古場や広間の茶室に改装する場合や、
新築される住宅の中に稽古場や広間のお茶室を造る場合では、
お稽古時の使い方、お茶事のときの使い方、お茶とは関係のない私生活での使い方もあるはずです。
そこをよく調整しておかないといいプランにはなりませんし、
お茶室であるなしに関わらず、当たり前のヒアリングが必要になります。
ですから、計画中にはそんないろんな想定でのお話をたくさんさせて戴きます。
あらゆる使い方を、ある程度こちらで想定しお話をお聞きします。
その上で、細かい部分のクライアントの使い方や考え方をお聞きして詰めていきます。
時間はかかりますが、ここでの時間は、使いやすいお茶室あるいは和室のために必要な時間です。
私たちもすべてを把握しているわけではありません。
また、クライアントがすべてを把握され、理解されているケースも多くはないです。
双方からの見方を調整した上での意思決定が必要です。
ですから、一緒にどうすべきかを考えます。
一緒に考え、結論を導き出します。
でも、それでも答えが出せないこともたくさんあります。
そんな時は、然るべき先生方にお尋ねすることも可能です。
そこまでを含めた安心感をご提供させて戴きます。
御予算に合わせてた提案もさせて戴いております。
折角つくるお茶室を、満足のいくものにするため。
格好だけのものにしないための、お手伝いをさせて戴いております。